アニサキスが食中毒として分類されるようになって危険性が認知されてきましたが、まだまだ知らない人も多いのが現実です。
今回色々な魚を見てきて捌いてきた私がアニサキスが多い魚をランキング別に紹介したいと思います。*主に大衆魚や認知度が高そうな魚を列挙
AAA(出現率100%近い)→C(出現率かなり低いくらい) のランキングで紹介させていただきますが私が捌いてきた日本全国何万匹という魚の中で主観的に発表させていただくので悪しからず。また、アニサキスがいるというのは丸魚を卸した後に、主に腹側の筋肉にいることを言っております。
ちなみにアニサキスについては以前私がこちらに書いた記事を参考にしていただければ幸いです。
AAAランク(ほぼ確実にいる)
本州太平洋側のサバ
秋にとれるシロサケ(秋鮭)
マホッケ
ニシン
アンコウ
マダラ、スケトウダラ
AAランク(かなりいる)
本州太平洋側のヒラメ
本ししゃも
本州太平洋側のサワラ
赤ガレイ
Aランク(まぁまぁいる)
スルメイカ
アイナメ
タチウオ
クロソイ
Bランク(半々くらい)
マイワシ
カツオ
キンメダイ
Cランク(たまーにいる)
マアジ
ブリ
マダイ
産地によって出現率も異なる
アニサキスには数種類おり、簡単に言うと太平洋側のものと日本海や九州地方のものとに分けられる。
太平洋側のものは内臓から筋肉に移行しやすく筋肉(可食部)への出現率も高くなっている。そのため食中毒も起きやすい産地ともいえる。同じ種類の魚でも太平洋側で獲れたものにアニサキスが多いのは経験上でもよくわかっており、九州の方の魚ではあまり見られないということが多い。
九州に【ゴマさば】という料理があるが、これは九州のサバはアニサキスが少ないということを裏付けする産地の名物だとよくわかる。
ただ現代において食中毒として扱われるということは、場合によっては営業停止などの処分などもありえるということになるのでくれぐれも提供する側、食べる側は注意していただきたい。
店側はもちろん安心安全な魚を提供するのは第一に考えることだが、ヒューマンエラーも起こりえる。消費者は今回書いた天然魚を生で食べる場合はリスクを考慮し、自分でもよく目視してほしいと願う。
アニサキスは取れば問題ないし、冷凍or加熱で死滅するのは覚えておこう。
魚食の未来
アニサキスは恐ろしいがアニサキスを恐がって魚を食べないということになると魚食の未来が危ぶまれる。
アニサキスとは今後も付き合っていかなくてはならない。いかに上手く付き合っていけるか。
美味しい魚を今後も食べ続けるために考えなくてはいけないことはまだまだありそうだ。
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