タカノハダイを沢山捌いたからわかった美味しさの秘密

タカノハダイの評価が今一つな部分があるので、よく知ってもらい評価を改めてもらおうという今回の記事

タカノハダイとは

タカノハダイと言ってすぐにわかる人は魚通かもしれない。

海に潜ると浅瀬の岩礁に多く、褐色の縞模様があるので見たことがある人は多いのではないだろうか。

タカノハダイは、タカノハダイ科に属し日本には三種類の近縁種が存在する。鱗は固く体表はぬめりがすごい。

本州以南で見られるが食用としてはまだまだ発展途上の魚である。

魚屋から見たタカノハダイ

魚屋でタカノハダイを扱うお店はあまり多くない。

理由としては、市場の評価があまり高くないのと一般の方には知名度が低く売れにくいということだ。市場の評価が高くないというのはまずいという認識があるということ。それによって流通量も増えず知名度が低いということである。

また、鱗がとても取りにくいことも食べにくさを後押しし売れないのかもしれない。

市場の評価が高くないということは値段は安い。タカノハダイの習性上、まとまって漁獲される魚ではないので中央市場にも集まりにくく高値は付きにくい。

問題の味だが・・・

タカノハダイは外道か、スーパースターか

タカノハダイを何匹捌いたかわからないほど捌いてきた筆者から言わせていただくと

タカノハダイは不味いものもいるし、とても美味しいものもいる。

世間のタカノハダイを知っている方の意見を聞くと、不味い評価と美味い評価で分かれる。

私も学生時代にタカノハダイを食べたことがあったが、その時はすごく不味い魚という周りの意見にのまれたのも一つの理由ではあるが決して美味しい魚ではなかった。むしろ磯臭い印象であった。

魚屋をはじめてタカノハダイを沢山扱うようになって冷静にタカノハダイを見れるようになって、私のタカノハダイに対する評価は変わった。

タカノハダイは個体差が激しいが、ハズレの確率を下げることはできる

タカノハダイは臭いものは臭い。これはもうどうにもならない。ハズレを引いてしまったと思うしかない。ちなみにこれはどの魚でも言えることでもあるので、決してタカノハダイだけのことではない。

特に暖かい時期タカノハダイは注意が必要だ。

この時期のタカノハダイには手を出さない方が良い。嫌いな人間を増やしてしまうことにつながる。

食べるなら秋以降の寒い時期

タカノハダイを食べるなら寒くなってきた時期をお勧めする。

脂乗りもよくなり、磯臭さもなくなる。また、獲れてからの活〆処理などでも味は変わってくるので信頼のできる場所で購入をお勧めする。

この時期のタカノハダイはハズレが少なくなるが、100%ではないので注意してほしい。

天然魚に100%は通用しない。そこは魚を食するものの共通認識でお願いしたい。

これは私が沢山捌いてきた結果わかったことなので、少しでも皆さんのお役に立てれば幸いだ。

タカノハダイはお刺身や煮付けが美味しい

美味しいタカノハダイを手に入れたら是非お刺身でいただきたい

脂ののった歯ごたえのある綺麗な白身は、一度食べたら病みつきだろう。

物が良ければ最高の魚の一つである。

煮付けも美味しいのでお勧め♪

タカノハダイを食べる前に~まとめ~

タカノハダイは暖かい時期に食べない

タカノハダイは寒い時期に美味しくなる

タカノハダイは丁寧に処理されているものを選ぶ

タカノハダイは臭いものは臭い

天然魚に100%はない

美味しいタカノハダイを食べよう

タカノハダイはとても美味しい。あまり流通しないので見かけたらチャレンジしてみよう。

もし臭い場合はお店の人に言えば交換してくれるはずだ。

未利用魚ともいわれるタカノハダイの更なる飛躍を願い。

まだまだ美味しい魚は数知れず。魚食文化の発展を目指して

*最新の追記

 タカノハダイの評価自体は上がってきていて、値段はまだ安いが評価される魚となってきた。嬉しい限りだ。

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