話題の未利用魚を解説!!!

さかなに対する想い

近年、未利用魚という言葉が耳に入ってくるようになりました。

未利用魚とはどんな魚のことを言うのでしょうか。

未利用魚とは

未利用という言葉は、辞書を引いてみると

まだ使っていない、まだ利用されていない、などの意味を持っています。

未利用魚とは名前の通り、まだよく知られていない、使われていない魚ということです。

捨てられてしまう魚というイメージもある

実際、獲られた際に捨てられてしまう魚もいますが、基本的には食べ物は粗末にしません。

サイズが小さくて、まとまりがない物やニーズがないものに関しては値段がつきにくく、買い手がいなければ流通しないのが市場原理です。

そのような魚を【未利用魚】と呼んでいます。

最近は未利用魚に対してのイメージや魚好きの方のニーズが増えて脚光を浴びており、産地からしてみれば今まで値がつかなかったものに値段がつくことは嬉しいことかもしれません。

*未利用魚というのは本当に利用されてこなかった魚のことで、実際の市場流通上でそのような魚を手に入れるのは難しく(なぜなら値が付かないため)、実際販売するところまで行ってない現状があるが海と販売店が距離的にも流通経路的にも近しい場合は売っている場合もある。あとは選別せずに鮮魚BOXとして販売する場合は未利用魚が入っている確率は高くなる。

*実は未利用魚というのは一般消費者はほとんど目にする機会がなく、未利用魚というより低利用魚の方が定義的には近いというのが未利用魚低利用魚の話ではたびたび問題になってくる。

未利用魚はたまたま流れてくることが多い

私も長年沢山の未利用魚を扱ってきました。

底引きでざっくりと獲れた魚を一尾ずつ名前を調べ売っていったり、あまり見たことない魚なので名前を調べるのも一苦労でしたw

また、産地から送られてくる魚の中には、同定してみるととても珍しい魚がたまたま入っていたりもします。(産地では大まかにしか分けていなかったり似たような魚は同じくくりで発送される為)紛れてレア魚が入ってくることが多いです。

あとは、産地と連絡を取って珍しい魚を送ってもらったり。ただ、産地の方でもすごく魚に詳しい方はほぼいないので話がなかなか通じないこともしばしば。

たまたま流れてきたものを、たまたま売って、美味しかったという好循環が未利用魚が初めてスポットライトを浴びる瞬間です。

数年前より現在の方が未利用魚の価値が上がってきている

数年前より現在の方が未利用魚の価値が上がってきているのは実感しています。

そうなってくるとその魚はもう未利用魚ではなくなりますね。

未利用魚だった魚のニーズが増え、価値が上がり、地方の手取りも増え、魚業界は発展していく。

とても素晴らしい循環だと思います。

懸念点としては、価値が上がりすぎて乱獲されたりするとその生物が将来的に絶滅したり生態系に影響を与えたりするので気を付けなければいけません。

このブログ内で紹介したことのある魚も未利用魚が多い。やはり年々価値が上がってきている。

私に先見の明があるかはわかりませんが、確かに昔からそういう節はありました。

こちらのカゴカキダイもよく知っている魚ではありましたが、当時10年ほど前に初めて食べたときは衝撃的に美味しかったのをいまでもよく覚えています。

神奈川の朝獲れで寿司で食べたのですが絶品でした。

今では中央市場でもまとまって高値で取引される魚です。

コバンザメも例外ではありません。

こちらも中央市場で見かけたことはほぼありませんが、産地では少しずつ値上がりしている魚の一つです。私が結構メディアに出してきたということもあり、現在ではコバンザメの価値も上がり豊洲でもたまに見られることがあります。

見かけによらず美味しい魚なので必然的かもしれませんね。

まだ見ぬ未利用魚を求めて

所謂大衆魚と言われる魚とは相反する未利用魚ですが美味しい魚が多いのは事実です。

もし知らない魚がいたら試してみるのは面白いのでないでしょうか?(本当の未利用魚ではなく低利用魚かもしれません)

そして、その魚が後々スポットライトを浴びるのもそう遠くない未来かもしれません。

自分で新しい美味しい魚を探す。

これって食の文化を作っているということです。

魚業界の発展に大きくつながる第一歩を踏み出しましょう

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