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元魚屋の水産コンサルタント 現在:陸上養殖家
水産流通の川上から川下までの経験(バイヤー・水産流通・魚屋・漁師など)を活かし、
大手企業からの捌き教室の講師やシーフードショーなどでの公演、学校での魚や流通の授業の実績あり
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【元魚屋店長が伝授】動画付き!白身魚の三枚おろし完全ガイド!中級者向けに骨に身を残さないプロの技

こんにちは!元魚屋のさかなのみかたです。

アジやサバといった小魚・青魚はある程度捌けるようになった。でも、マダイやイサキのような少し大きめの白身魚になると、急に骨に身がたくさん残ってボロボロになってしまう……」「骨が硬くて捌きずらい、、」

そんな悩みを抱えていませんか?

実は、青魚と白身魚では「骨の硬さ」や「身の弾力」が全く異なるため、アジと同じ感覚で包丁を入れると確実に失敗します。裏を返せば、中型白身魚の扱い方さえマスターしてしまえば、一通りの魚はすべて綺麗に捌けるようになります。

今回は、私が沖縄で仕入れた2つの白身魚「アマミフエフキ」と「アオヤガラ」をモデルに、プロが現場で使い分けている2つの三枚おろし手順を徹底解説します。

「そんな魚、近くのスーパーに売ってないよ!」という方もご安心ください。アマミフエフキは、骨格や身の質がマダイ、クロダイ、イサキ、他のいわゆるなんとかダイ(あやかりダイ)と同じです。日本全国どこの白身魚にもそのまま通用する「嘘なしのプロの技」をなんとか言語化してお届けします!

【中級編】アジと「マダイ・フエフキ系」の決定的な3つの違い

なぜ、中型白身魚は急に難易度が上がるのでしょうか?理由は物理的な違いにあります。

  • 1. ウロコと皮の防御力 アジのように包丁の刃先で簡単に切れるほど、白身魚の皮は甘くありません。しっかりウロコを落としないと、包丁が滑って怪我の原因になります。(但し、後ほど教えますが皮を引く際、鱗があった方が皮は引きやすいという理由で鱗を取らない場合もあります)
  • 2. 骨の太さと硬さ 特に頭を落とす時、中骨(背骨)が非常に硬いです。力任せに叩き切ろうとすると、包丁が欠けるか、断面がグズグズになります。包丁の使い方がカギです。
  • 3. 白身特有の身の弾力 白身魚はモチッとした弾力があります。包丁をノコギリのようにガシガシ前後させてしまうと、それだけで身が割れてボロボロになってしまいます。

これらを頭に入れた上で、まずはプロが魚の「体型」に合わせて使い分けている2つの動画を見てみましょう。

【動画で予習】魚の体型で使い分ける2つの三枚おろし

YouTubeのショート動画で、包丁の動かし方やテンポ感を掴んでみてください。

1. 王道の白身魚:アマミフエフキの本おろし

中型サイズのマダイやイサキなど、一般的な平たい白身魚に使う「丁寧おろしと言われる本おろし」です。骨に身を残さないための基本が詰まっています。最も一般的なおろし方になります。

2. 特殊な細長魚:アオヤガラの大名おろし

対してこちらは、細長いアオヤガラを「大名おろし(背骨に沿って一気に素早く贅沢に切り落とす方法)」で捌いています。実は身が薄く細長〜い魚は、本おろしをするよりも大名おろしで一気にいった方が、身を傷つけずに綺麗に仕上がります。

全体のイメージが湧いたら、写真と一緒に細かいステップを見ていきましょう。

アマミフエフキ(中型白身魚)の三枚おろし【言語化】完全手順

ここからは、タイやイサキなどの同型魚である「アマミフエフキ」をベースに、一番身を残さない王道の「本おろし」の手順をスロー解説します。

ステップ1:安全第一のウロコ取り

まずはウロコ取りです。マダイやイサキ、ハタ、フエフキ系の背ビレは、針のように鋭く、刺さると激痛で化膿しやすいので本当に注意してください。(私も良く刺さりました、、)

魚屋でもよく使っていた定番おすすめの鱗取り↑

【プロのコツ1】

慣れないうちは、左手に軍手をはめるか、魚の頭や背中を乾いたタオルでしっかり抑えながらウロコを取りましょう。尾っぽから頭に向かって、ウロコ取りを細かく動かします。ヒレのキワや、お腹の下側は残りやすいので念入りに。鱗取りがないときはペットボトルのキャップでも代用できます。シンクの中でやると鱗が飛び散りにくいのでおすすめです!

【プロのコツ2】

今回アマミフエフキを捌いたとき、半身は鱗付き、もう半身は鱗取りでやりました。なぜこのようにしたかというと、刺身にするとき鱗がついていた方が皮が引きやすいためです。また鱗を取らなくていいので手間が省けます。刺身にするときは鱗はとらないでもOKなので覚えておいてください。そのかわり、鱗がある分包丁が入りずらいため三枚おろしの第一刀が難しくなります。

ステップ2:内臓の処理

お腹を裂いて内臓を取り出します。その後、流水で綺麗に洗い流します。

【プロのコツ】

内臓も食べられる部分があるので好きな方は試してみてください。例えば、胃や卵や白子など。

魚の内臓を取るときはまず鰓がついている部分の付け根(2か所)を切ります。そしてお腹を割いて、外れたエラを引っ張ると内臓も一緒に取れます。

水洗いした後は、まな板、包丁、魚の表面・お腹の中の水分を、ペーパーでこれでもかと完璧に拭き取ります。 まな板が濡れたままだと、身が水分を吸って旨味が逃げ、仕上がりも生臭くなります。水っぽくなる原因にもなるので

ステップ3:頭を落とす(中骨の「関節」を狙う)

胸ビレと腹ビレ両方の後ろを取るように、斜めに包丁を入れます。裏側も同様に包丁を入れ、両面から中骨に到達させます。※アマミフエフキの動画の頭の落とし方をよく見てください

【プロのコツ】

一番硬い中骨を叩き切る時は、力任せはNGです。包丁の「刃元(あご)」を使い、骨の関節(骨と骨の間の色が少し違う部分)に刃を滑り込ませるようにして、体重を乗せてグッと押し切ります。これだけでストンと刃が入ります。

ステップ4:本おろしで骨のキワを攻める

  1. 腹側から: 尻尾の付け根から、中骨(センターの太い骨)に向かって包丁を滑らせます。
  2. 背側から: 魚をひっくり返し、背中側からも中骨に向かって包丁を入れます。

【骨に身を残さない最大の秘訣】

包丁の刃の平らな面を、魚の中骨に「常に軽く押し当てる」ように意識してください。包丁を動かすときに、「コツ、コツ、コツ……」と中骨の感触が手元に響いていれば大正解です。包丁が浮くと身が骨に残り、寝かせすぎると骨を削ってしまいます。

  1. 切り離し: 表の身が外れたら、裏面も同様に行い、しっぽ側から頭に向かって背骨についている部分を三枚に切り離します。

【元魚屋の本音】中級者がやりがちな2つのNG行動

  • NG①:包丁をノコギリのようにガシガシ動かす 包丁は「引くとき」に一番よく切れます。刃の全体長さをフルに使い、手前にスッと大きく引く動作を意識してください。【魚を切るときは引く動作がとても重要】
  • NG②:魚の向きを無理に変えようとする 自分が無理な体勢で包丁を持とうとすると刃先がブレます。自分が切りやすいように、魚の向きをどんどん変えて(右向き、左向き、縦向きなど)まな板の上でコントロールしてください。動画のアオヤガラの大名おろしのように、直線的に一気に引くときも、自分が最も力をコントロールしやすい魚の角度に置くのが鉄則です。

まとめ:三枚おろしをマスターして魚料理をもっと楽しもう!

魚の三枚おろしには、今回のアマミフエフキのような平たい白身魚に最適な「本おろし」と、アオヤガラやサンマなどの細長い魚、あるいは手早く捌きたい時に便利な「大名おろし」があります。

どちらが偉いということはなく、魚の体型や用途に合わせて使い分けられるようになることこそが、本当の中級者へのステップアップです。

綺麗に三枚におろした白身は、お刺身はもちろん、ポワレやバター焼き、湯引きや唐揚げにしても絶品。残った頭やアラからは最高の出汁が出るので、お汁にして余すことなく命をいただけます。

一匹丸ごとの魚を綺麗に捌けるようになると、料理の幅も、魚の美味しさも格段に変わります。ぜひ、次の休日にスーパーや市場でピンと立った魚を見つけたら、ビビらずに一匹買いして挑戦してみてくださいね!

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大手企業から指名を受け、沖縄から東京へ。水産分野の川上から川下などを経験し色々なメディアや講師のお仕事をさせていただいた私が行った評価に直結する技術研修の舞台裏を公開!「楽しく、魚を理解する」をモットーに未経験から初心者、中級者など幅広く対応。

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